すっかり見逃してしまっていたのですが、2023年にベルリンフィルが来日していました。
2023年11月14日から26日まで、6都市で全10公演を開催していたようです。
世界最高のオーケストラの1つであるベルリンフィルは何がすごい?メンバーは?日本人はいる?についてまとめてみました。
ベルリンフィルは世界最高のオーケストラの1つ
ベルリンフィルは世界最高のオーケストラの1つであり、1957年に初来日して以来これまでに23回来日公演を実施しています。
これまで、ヘルベルト・フォン・カラヤン氏をはじめ、小澤征爾氏、クラウディオ・アバド氏、マリス・ヤンソンス氏、サイモン・ラトル氏、ズービン・メータ氏と来日公演を実施してきました。
2023年の来日は、2019年に首席指揮者・芸術監督に就任したキリル・ペトレンコ氏との公演でした。
ベルリンフィルがヘルベルト・フォン・カラヤン氏指揮で録音したCDは多数販売されており、個人的には「迷ったらこれ!」というくらい間違いない演奏かなと感じています。
来日公演も実施されていたのですね。
ベルリンフィルがサイモン・ラトル氏と来日した際の公演は生で鑑賞したのですが、今回は逃してしまい悔しい限りです……。
ベルリンフィルは何がすごい?
世界には他にもたくさんのオーケストラがありますが、なぜ、ベルリンフィルは世界最高のオーケストラなのでしょうか。
ベルリンフィルは何がすごいのかについてまとめてみました。
メンバーが超一流の音楽家
いわずもがなですが、メンバーにコンクール優勝経験のある凄腕の音楽家が多数在籍しています。
ソリストとしても活躍しているメンバーも多いです。
オーケストラにおいて個々のメンバーの質が高いというのはやはり重要なポイントですよね。
巨匠の指揮者が芸術監督
これまで名立たるオーケストラを指揮してきた実績のある指揮者を芸術監督として招き、一緒に音楽を創り上げていくという形をとっています。
ベルリンフィルが世界最高のオーケストラだからこそ可能な話ではありますね。
メンバーの自主性が重んじられている
先にお話ししたように、ベルリンフィルには超一流の音楽家が多数在籍しています。
ただそれだけでなく、ベルリンフィルのオーケストラとしての意思決定にもメンバーの意見が強く反映される仕組みになっているようです。
例えば芸術監督を誰にするか、オーディションに合格した人を新しいメンバーとして採用するかどうか、コンサートマスターを誰にするのかを決めるのにもメンバー全員が投票権を持ち、総意で決められているそうです。
デジタルの活用に積極的
「デジタル・コンサートホール」というアプリがあるのをご存じでしょうか。
このアプリでは、ベルリンフィルの過去の演奏やメンバートーク、ライブ映像などを楽しむことができます。
コロナ禍で多くのコンサートが中止になってしまった時も、ベルリンフィルはこのアプリで演奏を配信したりといった活動を積極的に行っていました。
また、色々な事情でコンサートホールに出向くことが難しい人でも、家の中で気軽にベルリンフィルの演奏を楽しむことができます。
オーケストラは、なんとなくメンバーよりも指揮者、指揮者よりも事務局がえらくて、理事長の一声でなんでも決まる!みたいなイメージを勝手に持っていましたが、ベルリンフィルではそうではないのですね。
ベルリンフィルではオーケストラをよくするのも悪くするのもメンバー次第といった面もありそうですが、逆に1人1人のメンバーが自律的にオーケストラ運営に関わることでオーケストラ自体の質を高めているのかなと感じました。
ベルリンフィルの「デジタル・コンサートホール」も利用したことがありますが、海外で実施された公演も気軽に楽しむことができ、お得感がありました。
このようなデジタルを活用した取り組みを行っているオーケストラはなかなかないのではないでしょうか。
ベルリンフィルの日本人は現在2人
ベルリンフィルには2024年1月現在、124名のメンバーが在籍しています。
現在はコンサートマスターとして樫本大進さん、ヴィオラに清水直子さんが在籍されています。
樫本大進さんについてはこちらの記事でもまとめています。
過去には1959年に土屋邦雄さんが東洋人初のメンバーとて入団し、その後、安永徹さん、町田琴和さんなどがメンバーとして在籍されていました。
なんと樫本大進さんは30歳でコンサートマスターに就任されたそうです!
コンサートマスターといえばオーケストラの要とも言えるポジションですが、世界最高のオーケストラの1つであるベルリンフィルでコンサートマスターのポジションに就任されるには並々ならぬ努力があったのではないでしょうか。
音楽は世界共通言語とはいえ、外国語メインの環境の中で腕を磨き、他のメンバーとコミュニケーションをとり、技術だけではなく人間性も認められて活躍している方々は本当に尊敬に値するなと思いました。
ベルリンフィルは2023年に来日したばかりですが、次の来日はいつなのかもう待ち遠しくなってしまいました。
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