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ショパンコンクールの開催数・歴代優勝者は?日本人の入賞者は?

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日本人ピアニストの活躍も目覚ましいショパンコンクール。

この記事では、ショパンコンクールの開催数と歴代優勝者、日本人の入賞者について紹介しています。

ピアノのコンクールは数多く開催されていますが、その中でもショパンコンクールは日本での注目度が高いですよね。

これまでどのような方が優勝されているのか、また、日本人の入賞者にはどのような方がいらっしゃるのか気になるところです。

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ショパンコンクールは18回開催されており、優勝者は16名

ショパンコンクールは、正式名称を「フレデリック・ショパン国際ピアノ・コンクール」といいます。

第1回大会は1927年に開催されており、現在まで続いている国際ピアノコンクールの中では世界最古だとされています。

第二次世界大戦中に中断がありましたが、その後は5年おきに開催されています。2024年現在、直近の開催は2021年の第18回大会です。
本来であれば第18回大会は2020年開催の予定でしたが、コロナのため1年延期での開催となりました。

ショパンコンクールの課題曲には、すべてショパンの作品が指定されています。

また、ショパンコンクールへの出場資格は16歳以上30歳以下となっており、年齢制限があります。

ショパンコンクールでの審査内容は毎回見直しがされていますが、近年の審査は以下の段階で進められます。

  1. 予備審査 – 書類及び音源提出(国際的に著名な教授かプロ・ピアニストの推薦状、師事歴、学歴、国際コンクール歴、DVD)
  2. 予備予選 – 現地演奏(開催期間前、30分程度、一次予選以降の演奏予定曲と重複しても良い)
  3. 一次予選 – (20–25分程度)
  4. 二次予選 – (30–40分程度)
  5. 三次予選 – (準本選、45–55分程度)
  6. 本選 – ピアノ協奏曲第一番あるいは第二番

ショパンコンクールは100年近い歴史があるコンクールなのですね!
他にも有名な作曲家の名前のコンクールはいくつかありますが、1人の作曲家の作品のみを取り上げるコンクールというのはなかなか珍しいのではないでしょうか。

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ショパンコンクール 歴代優勝者を紹介

ショパンコンクール全18回の歴代優勝者を順にご紹介します。

第1回(1927年)

1927年に開催された第1回大会では、ソビエト連邦のレフ・オボーリン氏が優勝しています。
優勝後はモスクワ音楽院で先生をされていたそうです。
モスクワ音楽院といえば、著名な音楽家が多数出身している名門の音楽院ですね。

ちなみに第1回のファイナリストには、作曲家のショスタコーヴィッチもいたそうです。

第2回(1932年)

1932年に開催された第2回大会では、第1回大会同様ソビエト連邦出身の、アレクサンダー・ウニンスキー氏が優勝しています。
2位と同点だったそうで、優勝はなんとコイントスで決められたとか。

第3回(1937年)

1937年に開催された第3回大会でも、ソビエト連邦出身のヤコフ・ザーク氏が優勝しています。
優勝後はモスクワ音楽院で教師となっています。

第4回(1949年)

1949年に開催された第4回大会でも、ソビエト連邦出身のベラ・ダヴィドヴィチ氏が優勝しています。
ショパンコンクール初の女性優勝者です。

第5回(1955年)

1955年に開催された第5回大会では、ポーランドから初めての優勝者が出ました。
アダム・ハラセヴィチ氏が優勝しています。
第3ステージにてピアノ協奏曲第1番を演奏しています。

第6回(1960年)

1960年に開催された第6回大会では、イタリア出身のマウリツィオ・ポリーニ氏が優勝しています。
18歳でショパンコンクールに挑戦し、審査員の全員一致で優勝したといいます。
圧倒的だったのですね。
マウリツィオ・ポリーニ氏はポロネーズ、ピアノソナタ第2番、ピアノ協奏曲第1番などを演奏していますね。

第7回(1965年)

1965年に開催された第7回大会では、アルゼンチン出身のマルタ・アルゲリッチ氏が優勝しています。
既に数多くの国際ピアノコンクールで優勝し、最近ではショパンコンクールの審査員を務めることもあります。
マルタ・アルゲリッチ氏はエチュードOp.10 No.1やピアノソナタ第2番、ピアノ協奏曲第1番を演奏されています。

第8回(1970年)

1970年に開催された第8回大会では、アメリカ合衆国出身のギャリック・オールソン氏が優勝しています。
ギャリック・オールソン氏はポロネーズOp.44やスケルツォOp.54などを演奏されていますね。

第9回(1975年)

1975年に開催された第9回大会では、ポーランド出身のクリスティアン・ツィマーマン氏が優勝しています。
史上最年少の18歳で優勝し、母国ポーランドは熱狂に包まれたようです。
クリスティアン・ツィマーマン氏はエチュードOp.25 No.4、マズルカOp.24 No.4などを演奏しています。



第10回(1980年)

1980年に開催された第10回大会では、ベトナム出身のダン・のタイ・ソン氏がアジア人として初めて優勝しています。
ダン・タイ・ソン氏はノクターンOp.27 No.2、ピアノ協奏曲第2番などを演奏しています。

第11回(1985年)

1985年に開催された第11回大会では、ソビエト連邦出身のスタニスラフ・ブーニン氏優勝しています。
スタニスラフ・ブーニン氏はワルツOp.34 No.3などを演奏しています。

第12回(1990年)

1990年に開催された第12回大会では最高位が2位で、優勝者がいませんでした。

第13回(1995年)

第2回大会に引き続き、1995年に開催された第13回大会でも最高位が2位で、優勝者はいませんでした。

第14回(2000年)

2000年に開催された第14回大会では、2大会ぶりに優勝者が出ました。
中国出身のユンディ・リ氏が優勝しています。
ユンディ・リ氏はエチュードOp.25 No.11やマズルカOp.33 No.4などを演奏していますね。

第15回(2005年)

2005年に開催された第15回大会では、地元ポーランド出身のラファウ・ブレハッチ氏が優勝しています。
ラファウ・ブレハッチ氏はノクターンOp.62 No.1や英雄ポロネーズOp.53、マズルカOp.56 No.3などを演奏しています。

第16回(2010年)

2010年に開催された第16回大会では、ロシア出身のユリアンナ・アヴデーエワ氏がマルタ・アルゲリッチ氏以来の女性として優勝しています。
ユリアンナ・アヴデーエワ氏はノクターンOp.62 No.1やエチュードOp.10 No.10・Op.25 No.11、ファンタジーOp.49、マズルカOp.30 No.1、ピアノ協奏曲第1番などを演奏しています。

第17回(2015年)

2015年に開催された第17回大会では、韓国出身のチョ・ソンジン氏が優勝しています。
チョ・ソンジン氏は浜松国際ピアノコンクールでの最年少優勝、チャイコフスキー国際コンクール第3位といった数々の輝かしい経歴をお持ちです。
チョ・ソンジン氏はノクターンOp.48 No.1やポロネーズOp.53、ピアノソナタ第2番、マズルカOp.33 No.4、プレリュードOp.28 No.12/17、ピアノ協奏曲第1番などを演奏しています。

第18回(2021年)

2021年に開催された第18回大会では、カナダ出身のブルース・シャオリュー・リウ氏が優勝しています。
ブルース・シャオリュー・リウ氏はノクターンOp.27 No.1やエチュードOp.25 No.4、バラード第2番Op.38、マズルカOp.33-1~4、ピアノ協奏曲第1番などを演奏しています。



ショパンコンクールはポーランドで開催されますので、ポーランド人の優勝者が多いのかと思っていましたが、意外とそうでもないのですね。

アジア人の優勝者はお2人いらっしゃいますが、日本人の優勝者はまだ現れておりません。

18回開催されているのに優勝者が16名で数が合わない!とお思いでしょうが、音楽やバレエなどのコンクールでは「1位なし」ということがたまにあります。

出場者の中で一番評価が高くても、コンクールの1位に値しないと審査員が判断した場合に1位なしの2位ということになったりします。

出場者としては一番よかったなら1位にしてほしいところですが、コンクールの質を維持するためなどの事情があるようです。

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ショパンコンクール 日本人の入賞者は?

ショパンコンクールでの日本人入賞者は以下のようになっております。

第3回(1937年)

原智恵子
※公式上はDistinctionsの扱いになっています

原智恵子さんは、日本人で初めてショパンコンクールに出場されました。
Distinctionsという結果に聴衆が憤慨し、警官隊が出動するほどの大騒ぎとなったそうです。
それを受けてなのか、特例として「特別聴衆賞」を贈ることで終息したそうです。
ちなみに聴衆賞の後だし授与はコンクールの全歴史の中後にも先にもこれだけだとか。

第5回(1955年)

田中希代子:第10位

田中希代子さんは、ショパンコンクールの他にもジュネーヴ国際音楽コンクール(第14回1952年)、ロン=ティボー国際コンクール(第5回1953年)といった3つの国際コンクールの日本人初入賞者として知られています。

第7回(1965年)

中村紘子:第4位

中村紘子さんは田中希代子さん以来10年ぶり2人目の入賞者となっています。

第8回(1970年)

内田光子:第2位
遠藤郁子:第8位

内田光子さんはベートーヴェンやシューベルトがお得意のようですが、ショパンコンクールでも第2位と好成績を収められています!
遠藤郁子さんはポーランドに長年留学されており、その経験を活かしたショパン演奏はCDが多数リリースされています。

第10回(1980年)

海老彰子:第5位

海老彰子さんはフランス・パリを拠点に活動されています。
バロック音楽から近代音楽、現代音楽まで幅広いレパートリーをお持ちですが、やはりフランス音楽を好んで演奏されていらっしゃいます。

第11回(1985年)

小山実稚恵:第4位

小山実稚恵さんは海外への留学経験は一切なかったにもかかわらず、しょぱんこんくーるだけでなくチャイコフスキー国際コンクールでも好成績を収めていらっしゃいます。

第12回(1990年)

横山幸雄:第3位
高橋多佳子:第5位

横山幸雄さんはワインに造詣が深く、ワインエキスパートの資格もお持ちだそうです。ちょっと意外ですね。
高橋多佳子さんは「ショパン弾き」として有名です。
高橋さんご自身ショパンの作品のみならず、その劇的な生涯にも感銘を受けたそうです。

第13回(1995年)

宮谷理香:第5位

宮谷理香さんは、2006年に高橋多佳子とピアノデュオ・ユニット「Duo Grace」を結成し活動されていらっしゃいます。
ショパンコンクール入賞者同士のデュオとは豪華ですね!

第14回(2000年)

佐藤美香:第6位

佐藤美香さんは、ヨーロッパ各地、モロッコ、日本各地でのリサイタルや室内楽のコンサート活動を精力的に行っていらっしゃいます。

第15回(2005年)

関本昌平:第4位
山本貴志:第4位

関本昌平さんは、幼少よりピティナ・ピアノコンペティションに参加され、また国内外のホールで数多くのリサイタルを開催されています。
山本貴志さんはワルシャワを拠点に活動されていらっしゃいます。

第18回(2021年)

反田恭平:第2位
小林愛実:第4位

 

ショパンコンクールでの日本人入賞者は15名いらっしゃいました。

今最もチケットが取れないピアニストのお1人である反田恭平さんと、後に反田恭平さんとご結婚された小林愛美さんのご活躍は記憶に新しいところでもあります。

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また、第18回大会にはかてぃんこと角野隼斗さんもご出場されていました。
惜しくも本選出場には至りませんでしたが、大きな注目を集めました。

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日本人初の優勝の期待もかかるところですし、亀井聖矢さんご自身もおそらく優勝を目指されているものと思いますので、応援していきたいと思います。

 

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